箏曲を通して日本文化を学ぶ-榎戸二幸氏をお招きした講義を開催-
2025/12/22
日本人学生?留学生がともに学べる「国際共修授業」として開講されている「Introduction to Japanese Culture」。この科目は、日本文化や芸術に造詣の深い方々を講師に迎え、第一線で活躍する方々から直接お話しを伺うことができるだけでなく、体験や議論を通じて理解を更に深めることができることから、将来グローバルに活躍したいと願う学生や多くの留学生が受講しています。
12月18日(木)の講義では、国際的に活躍する箏曲家の榎戸二幸氏を講師としてお招きし、講義と箏曲の演奏をご披露いただきました。
榎戸先生は、東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業時、成績優秀者上位2名に授与されるアカンサス音楽賞を受賞、そして、文化庁長官から平成24年度文化交流使に任命された経歴をお持ちで、日本文化の発信に尽力されており、東京オリンピック招致活動、欧州管弦楽団との共演をはじめ、これまで世界36か国で演奏活動を行い、今年開催された大阪?関西万博での生演奏やウィーン日本舞踏会へも参加されるなど、国内外で幅広く活躍されています。
講義では、箏曲の歴史や楽器の構造、流派について、実演を交えながら分かりやすく解説していただき、続いて行われた演奏では、「六段の調べ」「水の変態」など3曲を披露いただきました。さらに、榎戸先生の東京藝術大学の後輩であり、現在は音楽家?テノール歌手として活躍されている曽部遼平氏も参加され、箏の演奏に合わせて、日本の名曲「ふるさと」を歌唱していただきました。箏と声楽が織りなす温かみのある響きに、参加者は深く聴き入っていました。その後、参加者全員で「ふるさと」を合唱し、会場が一体となる印象的なひとときとなりました。
講義後には、実際に箏に触れて演奏を体験する時間も設けられ、初めて演奏する参加者は、榎戸先生から直接指導を受けながら日本の伝統楽器が持つ音の美しさと奥深さを実感していました。
伝統文化に直接触れ、第一線で活躍する音楽家から学ぶ貴重な機会となり、参加者にとって心に残る学びの時間となりました。

